『見上げてごらん夜の星を』は作詞:永六輔、作曲:いずみたくによる同名のミュージカルの為に作られた楽曲です。
歌詞を改めて見てみると、1コーラス目と2コーラスが全く同じ歌詞になっていることに気づきました。あえて歌詞をリフレインする事で物語をよりドラマチックにしてしまう永六輔さんのセンスが光っています。
1963年には坂本九によってカバーされ大ヒットしました。その他にも、ゆず、小野リサ、KONISHIKI等多くのアーティストにカバーされている名曲です。
この曲はメロディーラインがシンプルなので、使われているコードの数も少なめです。特にAメロでは2小半も同じコードであるGmが続きます。同じコードが長く続くところは、どうしても単調な印象になってしまいがちです。今回はそういったところに使える便利なアレンジ・テクニックをご紹介します。
ポイントとなるのが、メジャーセブン・セブン・シックスと呼ばれる3つの音になります。それぞれの音のルールは下記のようになっています。
メジャーセブン → ルートの半音下
セブン → さらに半音下
シックス → さらに半音下
具体的にGmコードで説明していくと、Gmコードのルートとはコード名であるGをさします。ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シをアルファベットで表すとC・D・E・F・G・A・BになるのでGとはソの音のことです。
つまりGmコードに対してのメジャーセブンとはルートG(ソ)の半音下であるF#(ファのシャープ)
セブンはさらに半音下であるF(ファ)
シックスはさらに半音下のE(ミ)の音になります。
実際に下図Gmのウクレレのコード・フォームを使って考えてみましょう。このGmでは2弦の3フレットにルートであるG(ソ)があります。なのでメジャーセブンのF#は3弦の2フレット、セブンのFは3弦の1フレット、シックスのEは3弦0フレットになります。
Gmコードが長く続くところに、この3つの音をうまく加えると豊かな表現が可能になります。
どの音をどう使うかと言うルールはありませんので、自由なタイミングでお好みの音を使うことができます。例として2小節Gmが続く所をルート→メジャーセブン→マイナーセブン→シックスに変更したものが下の譜面になります。
弾いてみるとGm一発で引き続けるよりも豊かな印象になることが解ると思います。
もちろんGmコード一発で弾く方が良い時もありますが、少し変化を付けたいと思った時にとても役に立つアレンジ方法です。
因みに私の演奏では、ルートとメジャーセブンとセブンの3音(シックスは使っていません)を使ってアレンジしています。
↓
leleTAB『見上げてごらん夜の星を』(映像の14秒〜21秒、51秒〜59秒辺り)
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